消防団と寄付金
昨日、回覧板が回って来た。
最初に目についたのが「消防後援会費の廃止について」だった
消防団後援会費については、各自治体でケチが付いている。
自治会員 = 消防後援会員 となっているうちの自治体では、
自治会費と一緒に集められ一括にて渡す形がとられていた。
ここで、「全国の消防団員は非常勤特別職の地方公務員であり、
報酬や装備品の費用は国の地方交付税に盛り込まれる。」とある。
消防団員の報酬は年に1度(数万円)、自治体より各団員の個人口座に振り込まれる。
装備品(車庫、消防車、備品)も自治体より貸与される。
そして、問題の消防団後援会費はというと、
うちの地域の場合は、各団員へ、長靴、作業服、皮手袋等として支給されている。
ケチがついているというのも、
半公務員なのに寄付金を受領するのは違法じゃないか?
団員が、貰った金で飲んじゃっているんじゃないか?
旅行に行っているんじゃないか?
といった意見が先行する。
全国の消防団にもいろいろあるだろうから、
貰った金で大宴会を開いている団もあるかもしれない。
各団員に支給されるべき報酬を、分団や部がプールしているかもしれない。
うちの場合は明朗会計なのだが、
うちの自治体では「法に抵触する可能性がある」として、
今年度より消防後援会費の寄付が廃止された。
消防団員は非常勤特別職の地方公務員と言えども、
年間数万円の報酬で約50日の出役、役付きともなると100日を超える。
災害時には昼も夜も休日も関係ない。
「地元のために」と思い、自己犠牲的な気持ちで入団しても、
おかしな勘ぐりで否定されたり疑われたりするのでは、
やる気も失せるというものだ。
昨今、入団に対するデメリットだけが優先され、入団者数も激減しているという。
うちの自治体のような過疎地で、面積の半分以上が山林の地域では、
本職の消防署員の人数も、消防車の台数も少ない。
大規模山林火災となれば、本職だけでは手が足りない。
俺が入団した当時は、「10年で辞められるから」と言われたが、
入団者の減少により、俺の同期の平均在籍年数は18年だった。ちなみに俺は22年。
俺が退団してか7年目の現在は、在籍18年ではまだ中堅幹部であり、
辞めるには25年以上の覚悟が必要である。
消防庁は待遇改善や人材の多様化、活動の効率化を市町村に求めるが、
消防団が敬遠される風潮は食い止められていないのが現状だ。
次世代の人たちには、決して入団を勧められない組織となりつつある。
つづく。
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最初に目についたのが「消防後援会費の廃止について」だった
消防団後援会費については、各自治体でケチが付いている。
自治会員 = 消防後援会員 となっているうちの自治体では、
自治会費と一緒に集められ一括にて渡す形がとられていた。
ここで、「全国の消防団員は非常勤特別職の地方公務員であり、
報酬や装備品の費用は国の地方交付税に盛り込まれる。」とある。
消防団員の報酬は年に1度(数万円)、自治体より各団員の個人口座に振り込まれる。
装備品(車庫、消防車、備品)も自治体より貸与される。
そして、問題の消防団後援会費はというと、
うちの地域の場合は、各団員へ、長靴、作業服、皮手袋等として支給されている。
ケチがついているというのも、
半公務員なのに寄付金を受領するのは違法じゃないか?
団員が、貰った金で飲んじゃっているんじゃないか?
旅行に行っているんじゃないか?
といった意見が先行する。
全国の消防団にもいろいろあるだろうから、
貰った金で大宴会を開いている団もあるかもしれない。
各団員に支給されるべき報酬を、分団や部がプールしているかもしれない。
うちの場合は明朗会計なのだが、
うちの自治体では「法に抵触する可能性がある」として、
今年度より消防後援会費の寄付が廃止された。
消防団員は非常勤特別職の地方公務員と言えども、
年間数万円の報酬で約50日の出役、役付きともなると100日を超える。
災害時には昼も夜も休日も関係ない。
「地元のために」と思い、自己犠牲的な気持ちで入団しても、
おかしな勘ぐりで否定されたり疑われたりするのでは、
やる気も失せるというものだ。
昨今、入団に対するデメリットだけが優先され、入団者数も激減しているという。
うちの自治体のような過疎地で、面積の半分以上が山林の地域では、
本職の消防署員の人数も、消防車の台数も少ない。
大規模山林火災となれば、本職だけでは手が足りない。
俺が入団した当時は、「10年で辞められるから」と言われたが、
入団者の減少により、俺の同期の平均在籍年数は18年だった。ちなみに俺は22年。
俺が退団してか7年目の現在は、在籍18年ではまだ中堅幹部であり、
辞めるには25年以上の覚悟が必要である。
消防庁は待遇改善や人材の多様化、活動の効率化を市町村に求めるが、
消防団が敬遠される風潮は食い止められていないのが現状だ。
次世代の人たちには、決して入団を勧められない組織となりつつある。
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