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女性の飲酒率増加

男性や若年層の酒離れしている一方、30代以上の女性の飲酒率が増えているという。
精神病院入院時の院内研修でも勉強したので覚えているが、
女性の体の方がお酒の影響を受けやすく、肝硬変やアルコール依存症にもなりやすい。
女性は男性の3分の2程度の飲酒量で肝硬変に至ること、
アルコール依存症については男性の半分ほどの期間で発症することがわかっている。
また、コロナとの関連を示した研究もされていて、
コロナが流行した2020年4月から6月に、アルコール関連の肝疾患や膵炎で入院した人は、
入院率が以前と比べて約1.2倍になっていた。

しかし、なぜ30代以上の女性だけ飲酒率が増えているのだろうか?
女性の飲酒が増えた背景の一つとして、女性の労働人口が増加したことが挙げられる。
男性と同じように働く女性が増えたことで、
かつては男性中心であった“飲み”の場に女性が参加することは珍しくなくなった。
それに、酒類業界では女性をターゲットにしたマーケティング展開が一般的になっている。
甘くて美味しい、パッケージが可愛いものが増えてきて、
酒に対する印象が、おじさんの飲み物ではなくなった。

単純にそれだけだろうか?
男女平等が進んで、ストレスを抱える女性が増えたとか、
結婚をしない女性が増えたとか、
子供を産まない女性が増えたとか、
いろいろな要素が組み合わさって、
30代以上の女性の飲酒率が増えるという結果に結び付くのかも?
ストレスから来る摂食障害や鬱病などの精神疾患を抱える人も増えたのかも?
女性がアルコール依存症となる年齢のピークは男性より若く、心の病気を伴うケースが多い。

ただ、女性は男性よりも体質的にお酒に弱い傾向があり、
女性の飲酒では男性よりも少ない飲酒量で健康影響が出ることや、女性特有のリスクがある。
酒の強さには個人差があるが、
女性は男性と比べて体脂肪が多く、体内の水分量が少ない傾向にあることに加え、
体も小さいことから、男性と同じ量の飲酒をしても、体内のアルコール濃度が高くなりやすい。
さらに、女性ホルモンがアルコールの代謝を妨げるため、
女性は男性よりもアルコールの分解に時間を要する。
このため女性は男性よりもアルコールによる健康影響を受けやすく、
体質的にお酒に弱い傾向があるのだ。

「節度ある適切な飲酒量」
これが法律で決まっているのだとしたらば、ほとんどの人がそれを順守するだろうが、
酔っぱらうと歯止めが効かなくなるのが「酒」である。
良くないことだとは理解していても、ついつい飲み過ぎてしまうものである。

酔っ払い脳になる前の段階で、節度ある飲み方に気を配っていれば、
アルコール依存症にもならずに済むし、脳や内臓もヤラレずに済む。
男女の別は関係なく、初期段階での節制が重要だ。

つづく。


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