ブレーキの故障

やっとセミが鳴き始めた、でも朝と夕方だけ。
今朝も窓の外では早朝なのにヒグラシの大合唱。
セミも暑くて日陰で身を潜めているので、昼間は鳴けないのかもしれない。
ノラ3匹も早朝と日暮れにしか顔を見せない。
どこか涼しいところを見つけて寝ているのだろう。
さっきもサクラの木で鳴いているセミを捕えようとチビが木の高いところまで登っていた。
セミまであと50センチくらいのところまで抜き足差し足近づいたところでセミは逃げてしまった。
そこで初めて自分が高いところに居ることに気づき、下りて来られなくてニャーニャー鳴いていた。
しばらく下でクロの背中をブラッシングしながらチビの様子を見ていると、
途中までは前向きで、木の幹は後ろ向きで爪を立てながらズルズル下りて来た。
無事地上に着地したと同時に「とうちゃん腹減った」と言わんばかりにすり寄って来た。
そして現在に至る。

昨日、21年目となる娘の軽自動車が入院となった。
ブレーキの故障で、最初は湿気によるパッドの張り付きだと簡単に考えていた。

乗っていればそのうち直るだろうと出かけてしまったのだが、
いつまでたってもブレーキが効いた状態から元に戻らない。
コンビニに寄り車外に出て前タイヤを蹴っ飛ばしたり、ハンマーでキャリパーを叩いたりした。
するとパッドの張り付きが一瞬直った、そして再出発。
しかし次の信号でブレーキを掛けたらまた同じ状態に戻ってしまった。

そこで交通量の少ない道に入り、ブレーキを強く踏んだり放したり、
ブレーキを踏みながらアクセルを踏んだり、いろいろと試してみた。
するとまた直ったり元に戻ったりを繰り返した。
ブレーキの掛からないちょうど良いところでキープしたまま騙し騙し走った。
フットブレーキはもう踏めないので、ドリ車のごとくサイドブレーキだけで目的地までたどり着いた。

帰り道に、この車を譲ってくれた後輩の自動車修理工場に立ち寄った。
ブレーキが少々掛かったまま走行していたので、タイヤもブレーキも熱々になっていた。
ジャッキアップしてタイヤを外し、キャリパーを外したら重症だということが判明した。
キャリパー内部でサビが溜まり固着したのだろう、分解してオーバーホールが必要だった。
少しの間、入院ということになり、軽の箱車を代車に出してもらって帰って来た。
車「七さん、早く直して電話しますからー」
俺「いいよいいよ急いでいないから、他の仕事の邪魔にならない程度にお願いします」

車も21年目ともなるとどこそこ故障する。
娘は現在アパートから徒歩通勤だし駅も近いので、次の車検を通さないそうだ。
軽自動車があるといろいろな場面で便利なので、俺が重宝に乗らせてもらっている。
あと半年の付き合いだが、娘の車にはもう少し頑張ってもらおう。


つづく。



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