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断酒会家族会

昨日は文化の日の振替休日、
祝日に決まった日がないのでそれにはまだ不慣れだが、
日曜日の次の日の振替休日にはそろそろ慣れて来た。

昨日は妻が所属する断酒会家族会主催の研修会があった。
依存症の家族の人限定ではなくだれでも自由参加だったのと、
俺は終日休みで時間が空いていたということでその研修会に同席することにした。
予習してみると、講師の人は精神科医で複雑な家庭で生まれ育ったのだそう。
家族から見たアルコール依存症という病気についても興味があったので、
どんな話が聞けるのだろうと楽しみにしていた。

妻には言っていなかったが、俺にはその研修会に行きたい理由が他にもあった。
それは研修会場となる場所が、俺がむかし建設会社の現場監督だったころ、
マンション建設に携わり、3ヵ月間通ったその建設現場のすぐ近くだったので、
約30年ぶりにそのマンションを見てみたいのと付近の散策もしたかった。
それに、ネコたちのカリカリの備蓄が底をつきそうなので、
帰り道にホームセンターに寄ってそれらを補給したいという2つの裏の目的もあった。

午後1時過ぎ、研修会場に到着した。
30年ぶりに来てみると、昔とは全く違った別の街に変貌していた。
当時畑だった場所はすっかり宅地となりマンションもいくつも建っていた。
俺は浦島太郎状態だった。

研修内容は断酒会や家族会向けというよりは精神疾患全般の話が多かった。
休憩時間に、ある酒害者本人が言っていた、
「家族会例会は酒害者本人の居ないところでどんな話がされているのだろう」と。
家族会例会は酒害者本人は入室不可のクローズド例会である。
たぶんその人は、例会内で自分の悪口を言われているのでは?と感じているのだろう。
たぶんまだ否認から解けていないのだろう。
通常例会では出席者は酒害者ばかりなので、病気自慢や過去の武勇伝を語ったり、
「断酒できている俺ってエライ」的な発言をしているのだろう。

家族会例会がクローズドなのは、酒害者本人には面と向かって言えないことを発言したり、
酒害者を抱える家族はこれからどう酒害者本人と接するべきかを語り、
家族会員相互が助けあう場である。
そんな場で、「俺は間違っていない」とか「俺の言うことが聞けないのか」とか言われたら、
酒害者を見捨てたり、共依存になったり、間違った道に進んでしまうかもしれない。
アルコール依存症者が回復のために酒を止める努力するのは当たり前の話で、
それ以上に酒害者を支えるために苦しんでいる家族がいることを忘れてはいけない。

もし許されるなら、一度「オレがオレが」で「酒なんて自分で思い通りにコントロールできる」
と勘違いしている自信過剰の酒害者を家族会例会に放り込んで、
家族の人たちから袋叩きの刑に処されてみるのもアリかと(笑)


つづく。


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