例会の私物化

先日、姉の住む家の水回りを直してきた。
蛇口から水がポタポタ落ちるのが止まらいと言っていたので、原因はだいたいわかった。
水道屋さんを呼ぶほどのものではないと判断し、「明日チョット寄るから」と言って電話を切った。
工具を持ち、途中のホームセンターで部品を買い、姉の家に行って洗面化粧台の水漏れを直した。
姉の家は、先代であるウチの親父が元気なころに建てたものだ。
その当時、俺は他の建設会社の現場監督をしていたので、図面製図だけ手伝った。
新築後30年以上経っているので、その家を手掛けた大工さんも水道屋さんも廃業しているので、
にわかではあるが、メンテナンスで俺が行って直すことになったのだ。
職人さんがやっている仕事は見ているので作業手順と必要な材料と工具は知っていた。
そして、こんな時に役に立つのがYouTubeの動画だ。
器具の仕組みが手に取るようにわかった。
作業終了後、次の仕事があったので、茶菓子と庭で生ったブルーベリーをいただき、
そそくさと姉の家を後にした。

そして昨日、「地元の幼馴染に会いに来た」と、姉が我が家に立ち寄った。
そしたら「この前は何のお礼もできなかったから」と、封筒を差し出された。
お金だなと察知した俺は、「いらないよ」と言った。
姉が「中をよく見て」と言うので開いてみると、
渋沢栄一と津田梅子と北里柴三郎のピン札が1枚ずつ入っていた。
俺は、「ん～、有り難いけどこれは使えないな、記念に大事にしまっておくよ」と言って頂戴した。
恥ずかしながら、新札を見るのは初めてだった。
現行の札と比べてみると、大きさは変わらないのだが、なんかキラキラしている。
これは偽造防止なのだそうで、見方によって渋沢栄一の顔が横を向くのに驚いた。


妻が夜例会に行ってきた。
「おとうちゃんも行く？」と聞かれたが、俺はもちろんご遠慮した。
妻が夜例会に出席した目的は、盆明けにある家族会主催のイベントの打合せのためだ。
22時過ぎに帰ってきて開口一番、「ホントあの人むかつく！」
「何かあった？」と聞くと、「あの人に邪魔にされた」と。
あの人とは以前日記にも書いた、先日そのイベントの会場予約を怠った支部長だ。
要は、酒害者本人が来る例会になぜ家族会の人が来る？という彼独自の見解なのだろう。
確かにその例会場では、通常の例会とは別に月一回家族会のみの例会もある。
ただ、通常例会にはどの例会場も、酒害者のみならず家族の人でも出席可となっている。
家族会である妻が出席しても何の問題も無いのだ。
そして家族会の人は妻以外にも数名出席していた。

その例会場では、断酒の誓いの幕を会議室前面に張り出さない、
例会前に断酒の誓いの唱和をしない、
施設使用料が無料だからと参加費100円を徴収しない、（なぜ無料なの？）
参加費は施設使用料以外にも会の運営費としてプールされるのに。
それに、気に入った特定の人のみ支部長が最寄りの駅まで送迎していると聞く。
会の規則に反した「俺ルール」で、例会を完全に私物化しているので、
その例会場には特定数人しか出席しない。
毎回出席者が会長、副会長、支部長、特定1～2人なので、30分で例会が終わってしまうこともある。
出席者が少なすぎて例会が成立せず、挙句の果てに同会場で月1開かれる家族会例会に、
酒害者本人は出禁であるにもかかわらず、暇を持て余して乱入する始末だ。

会員にも例会場を選ぶ権利がある。
人気のある例会場は常に15～20人、交通の便の悪い例会場でも10人は出席しているのにね。
輪が乱れるので、出席率の低い俺も、機会を見てルール違反を会長に言ってみようと思っている。


つづく。



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