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チクり、誹謗中傷

パリ五輪をきっかけに、アスリートに対する誹謗中傷問題が過熱している。
並々ならぬ努力を重ねているアスリートを、事情も知らない外野が叩くべきではない。
中でも酷いのは、選手が選手のことをネット上でチクっていたというケース。

世界中で問題となっているネット上の誹謗中傷問題。
今回のオリンピックの場外の話題は殆どSNSが絡んでいる。
一見、匿名が保たれるように見えるから気が緩む。
匿名性が高いSNSで自由に発言できることは悪いことではないけれど、使う人の品性が問われる。
突き詰めれば簡単にわかってしまうという事実を、
SNS利用者が常に心に留められるように啓蒙したり、
加害者を裁いて、誹謗中傷=犯罪という認識を一般的にしていくべきである。
俺がネットを始めたのは35年ほど前、まだWIN95~98、ISDNの時代、
先駆者には、ネット上では架空の人物で居ろ、バナークリックはするな、
専用カードには1万円以上入れるな、色仕掛けに気を付けろと教えられた。
当時も騙しや釣りはたくさんあったが、今ほどフェイクニュースは無かった。
利用者側もガードが堅かったので、Facebookのような身バレ行為などありえなかった。

部外者からのSNSよりも怖いのが関係者からのチクりだ。
赤の他人への誹謗中傷はどこにでもありがちだが、内部告発が怖くて誰もが良い人を装う。
高校生の部活の体罰やいじめ、飲酒喫煙などもち内部からのチクリが多い。
自分の子供をレギュラーにしたいがために、チームメイトの不祥事をチクる親もいる。

「いーけないんだ、いけないんだ せーんせいに 言ってやろ!」。小学生が悪事を冷やかす曲、
言えない空気を作り出す脅迫行為にも似た行為だが、昔はチクりはタブーだった。
だが、見て見ぬふりをしていたやつも同罪ということもある。
他の子たちと同罪側に立ってニコニコやり過ごすほうが、表面上は平和なのかもしれない。

「チクる」という行為だけは絶対的タブーだった。
チクるという行為は一番ダサく、反感を買っていた。
波風立たせずやり過ごすことでストックホルム症候群のような状態にもなっていたのかもしれない。
昔はface to face、電話、直筆だったから、チクリもバレやすくタブーで済ませられた。
現在は、電波上で定形フォントで差出人匿名だから、発信元がバレないという浅はかな考えのもと、
情弱なスマホビギナーが参戦してくる。簡単にバレちゃうんだけどね。
SNS上で悪人を晒す行為も匿名ではなく名を名乗って正々堂々と発言することができない。

匿名によるチクりや晒しが怖くて、ヒトは無口になる。
お盆で帰省していた新社会人の息子に「上司と飲みに行ったりする?」と聞いてみた。
すると、「全然行かない、誘われもしない、仕事もこっちから聞かないと教えてくれない」
中高大と陸上部で体育会系のノリの彼は、「なんか違う」と思っているようだ。
上司としても「触らぬ神に祟りなし」と、めんどくさいから黙っている。

腹を割って話さず、本性を隠し裏に回ってコソコソのほうが、今っぽいのかもしれないが、
なんか寂しい気もする。


つづく。


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