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飲酒と肝がん

今日は、肝臓がんと飲酒についてのお勉強。


飲酒は肝臓に悪いことや大量飲酒習慣が肝硬変の原因になることは、よく知られている。
硬変から肝がんへと進行することもあり、飲酒は肝がんの原因であると長らく考えられてきた。
日本には肝がんが多い。その9割以上はC型またはB型肝炎ウイルスへの慢性感染によるもの。
日本人には、お酒に弱い、すなわちアルコールの代謝物である
アセトアルデヒドを分解する酵素の働きが弱いタイプが多いので、
飲酒の肝がんへの影響が欧米と異なることも考えられている。
日本では、飲酒と肝がんリスクの関連を示す科学的根拠は確実であるという結論になった。

世界で肝臓がんが原因で死亡した人は年間74万人以上。
部位別にみると、肝臓がんは2番目に多い。
1日3ドリンク以上の飲酒をすると、肝臓がんを発症するリスクは上昇する。
また、アルコールの摂取量が10g増えるごとに、肝臓がんのリスクは4%ずつ上昇していく。
飲酒量をアルコールに換算して分かりやすく表示する方法が多くの国で行われている。
その基準となるのが「ドリンク」で、1ドリンクはアルコール換算で10gになる。
アルコールによる肝臓がんのリスクを減らすために、
安全な飲酒量を、1日に男性は2ドリンクまで、女性は1ドリンクまでと定めている。
それ以上飲むと、肝臓がんのリスクは上昇する。
2~3ドリンクの飲酒量は、アルコール度数5%のビールであれば500mL(中ビン・ロング缶1本)、
12%のワインなら200mL(ワイングラス2杯)、15%の日本酒なら180mL(1合)に相当する。
一般に女性は男性に比べてアルコール分解能力が低いので、
女性の飲酒量は男性の2分の1から3分の2程度を推奨している。

肥満と過体重と肝臓がんとの関係も明らかになった。
肥満・過体重により肝臓がんリスクは増加し、
身長と体重から算出される肥満指数(BMI)が5増えるごとに、
肝臓がんの発症が30%増えるという。
アルコールが原因となる肝臓障害のなかで、もっとも多いのが「脂肪肝」だ。
アルコールをとりすぎると、脂肪酸から中性脂肪が大量に合成されて、
肝臓の細胞に蓄積されるため、脂肪肝が起こりやすくなる。
余分な中性脂肪はさらに血液中にも流れ込み、高脂血症や動脈硬化の原因になる。
また、コーヒーを飲むことで、肝臓がんのリスクが1日1杯あたり、
男性で14%低下するという結果が示された。
ただし、女性では統計学的に有意といえるほどのリスク低下はみられなかった。
さらに、シリアル、スパイス、ピーナッツ、ピスタチオ、チリ、黒コショウ、
乾燥果実などに付着することのあるカビの一種「アフラトキシン」は、
肝臓がんのリスクを増やすので注意が必要だ。

お勉強の結果、決して「酒は百薬の長」ではない。
飲まないに越したことはない!
と言う結論に達した。


つづく。


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