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田舎の少子高齢化

土曜日、近所の知人のお宅の改修工事に行ってきた。
共働きのお宅では、どうしても家の中に入らさせてもらわなければならないので、
ちょっとした改修工事は必然的に休日となる。

スギ花粉がまるで火事のようにもくもくと沸き立つ中、10時のお茶休みをしていると、
マスクをした一人の若い女性がそのお宅の敷地内に入って来た。
「こんにちはー」と俺は挨拶した。
するとその女性も挨拶を返してくれ、躊躇なくそのまま家の中に入って行った。
「あれ?今の人誰ですか?」と施主さんに来行くと、「娘だよ」と。
「えーっ!〇〇ちゃんなの?」俺はビックリした。
その女性はウチの長女の1つ年上で、ウチの子たちとも小学校の頃よく遊んでいた。
幼少期のその子のイメージしかなかったので、あまりの変貌ぶりに驚いた。
他所の家の子供は成長が早いもの、というか女性は化け物である(笑)

翌日の日曜日の夕方から夜にかけて、地域の会合がダブルヘッダーだった。
神社の役をしている俺は、祈年祭という年中行事に出席した。
その後、地域の来年度の役員決めの会議があった。
どちらの会合でも出席者はお年寄りばかり、50代の俺はヤングマンだ。
この構図は俺が親父の代わりに出席し始めた30年前から変わっていない。

その時間、息子さんは家に居るはずなのに80過ぎの親父を出席させている。
俺と年の近い出席者は、親父さんを早くに亡くしたか病院や施設に入っている人だ。
その下の世代(40歳以下)は、実家を離れて暮らしているために出席は不可能だ。
団塊の世代を中心に回しているウチの地域、団塊ジュニア世代も半数以上が実家に居ない。
その下の世代は高校卒業もしくは就職や結婚を機に実家を離れている。
多分に漏れず、ウチの子供たちも実家には住んでいない。
田舎に行けば行くほど少子高齢化の速度は速い、スーパーカー並のスピードだ。

会議ではスムーズな議事進行を望んだが、みなさん年齢的なものなのか、
以前のように議論がうまくかみ合わない場面が多々あった。
一つ一つ丁寧に説明し、間違いを正しながらの議事進行だ。
30分で終わると思っていた会議も脱線が多く、90分かかった。

昨日は長男が庁内のパスポートセンター行くと言うので役所まで送って行った。
そして手続きを済ませた長男は足で新潟に帰ると言うので、
役所の駐車場で「気を付けて行って来いよ」と言って俺は仕事に戻った。

前日長女も今住むアパートに帰り、
また俺たち夫婦とばあちゃんの平均年齢の高い3人の生活に戻った。


つづく。


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