子猫失踪

昨日は寒かった。
朝から雨が落ち始め、最高気温は朝のうちだった。
冷たい雨は降り止まず、夕方には少し厚めの上着を着た。

こんな寒い雨空にもかかわらず、
一昨日の昼から、2匹の子猫の姿が見えない。
母親もしきりに子猫を呼んでいる。
俺のところにも来て、「おまえも探せ！」と言わんばかりに、
「にゃーにゃー」と鳴いていた。
その鳴き声も鳴きすぎだろうか、かすれている。

普段なら、俺の敷いた毛布の上で朝を迎え、
「おはよう」と挨拶するのに、その日から子猫の姿を見ていない。
母親は夜明け前から子猫たちを呼んでいる。
カリカリも母親だけなので皿半分くらい残している。

昨夜も遅くまで寒空の下、子猫たちを呼んでいた。
昨夜から俺も近所を探して回っているが気配がない。
良からぬことまで想像してしまう。
しかし、外で声をからして子猫たちを呼んでいる母猫の声を聞くのが辛い。

どちらかのお宅で保護されていたら良いのだが、
この辺りはノラ猫も多い。
裏は山なので野生動物も多い。
空にはカラスやトンビも飛んでいる。

うちのネコも1週間くらい帰って来なかった時があった。
どこをさまよっていたのかわからないが、帰って来てくれた。
今回もそれを信じて待つしかないね。

8月の末に図らずもノラ親子の住家をブロアーで吹き飛ばしてしまってから、
餌付けを始めてこの2ヶ月間、毎日子猫たちの成長を見て来た。
なんとか生きていて欲しい。

今夜も親猫は寝床には寝ていない。
家ネコと違い、ノラは夜行性だ。
きっと方々を探し回っているのだろう。
新居を見つけて親子で眠っていてくれたらと願う。

つづく。



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