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プロローグ

もともと酒は大好物でした。
酒を断ってから既に3年が経過します。
精神病院退院後から現在まで、不思議なことに飲酒欲求が殆ど起きたことがありません。
その理由としては、アルコール依存症から重度の肝硬変になり、
強制入院となった時、死ぬ一歩手前であったことが挙げられます。

仕事上の悩みから鬱のような症状になり、朝、昼、晩、深夜と、
連続飲酒になりました。
3ヶ月ほどそのような日々を送っていたある日、
いつものように早朝から赤ワインを飲んでいると、突然猛烈な吐き気が。
窓から首を出して嘔吐。
赤ワインを飲んでいたので赤黒い液体が勢いよく噴射されました。
ひとしきり吐いてようやく落ち着いたころに第二波、第三波が。
嘔吐する液体がだんだん真っ赤になっていったのを覚えています。
そして次に便意に襲われました。
トイレに着くや否や、ズボンを下ろすと同時に下からも噴射。
便器に座りながら嘔吐(吐血)と、下痢(下血)を繰り返しました。
真っ赤になった便器を掃除し、失敗したパンツを窓から放り投げ、
いざ立ち上がろうとしますが足腰に力が入りません。
ほふく前進のように這いながらトイレから出たところで力尽きました。
その時の出来事は、断片的にしか記憶に無く、
後から聞かされた話に、妻に血まみれの尻を拭いてもらい、
妻からの連絡で駆けつけて来てくれた、近くに住む姉の車で病院に搬送されました。
その車中でも吐血は収まらず、バケツに顔を突っ込みながら1時間、
ようやく病院(精神病院)に到着。
訳も分からず即入院。
手続きをするときにも、離脱症状で手が震えて自分の名前すら書くことが出来ませんでした。
そして車いすに乗せられて着いた場所は、
鉄格子で囲まれ施錠された便器1つしかない保護室でした。
そこで私は倒れこむようにせんべい布団の上で点滴されながら眠りにつきました。
そのとき家族は「72時間以内に変化があれば命に関ることになるかもしれない」
と医師から言われていたそうです。

そうして、私とアルコール依存症との闘いの日々は始まりました。

つづく。


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