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発病までの表向きの経緯

アルコール依存症が精神病だということを入院して初めて知りました。
そして自分のいる場所が精神病院だということには気付いていませんでした。
鉄格子の檻の中に居ることにも違和感を感じませんでした。
点滴に繋がれ、3食の食事と檻の中にある便器で排泄の繰り返し。
芯を抜いた使いかけのトイレットペーパーは自殺防止だったのでしょうか?

お酒は18歳のころ興味本位で飲み始め、23歳のころに味を覚え、
30歳のころには仕事に結びつくような飲み会に出会いました。
大学を卒業してサラリーマンを6年経験し仕事が楽しくなってきた矢先、
父が脳梗塞で倒れて、実家の家業を継ぐことになりました。

私には3人の子供がいるのですが、
最初の子供も生まれて半年経ったころの出来事でした。
その後父は15年間寝たきりになりました。
それ以来、父の代役で各種会合や役員会にも出席するようになり、
それに自分の集まりの飲み会も続き家族からは大ブーイングでした。
酒は周りの人も普通に飲んでいたので何の問題も無いという意識のまま飲み続けました。
家での晩酌は、夕食後に少しだけ飲む程度でした。

バブルもはじけて実家の仕事も減り始め、
営業をかけても新規のお客さんは見つからず、
設備投資しようにも、大手には到底かなわない。
商品の価格低下、人手不足など目に見えるほどでした。
会合も減ってきて家飲みが多くなってきました。
最初のうちは晩酌の酒量が少し増える程度だったのですが、
仕事の形態も変わってきて内勤が多くなり、
パソコンがあればいつ仕事をしても良くなり始めました。
そして家庭のことも子供たちのことも妻に任せ、
来客も電話も少ない夜間や休日に仕事をするようになりました。
昼夜逆転が当たり前のようになり、事務所に布団を敷いて寝泊りするようになり、
3食とトイレ風呂以外には家に戻らなくなりました。
事務所に酒を持ち込み飲むようになったのもそのころからでした。

仕事をしたい時にして眠りたい時に酒を飲んでその力で睡眠を取るようになりました。
3食取っていた食事も食べたり食べなかったり、風呂も入ったりはいらなかったり、
私の生活は完全に荒んでいました。
それが入院するまでの表向きの出来事です。
次回はアルコール依存症を自覚し始めた時のことを書きます。
つづく。










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