安い日本

今朝は寝坊、アラーム音にも気づかなかった。
ネコに「腹減った～」と起こされた。
今日は久しぶりに、何もない日曜日だ。

サビ母さん、2日ぶりにエサ場に顔を出してくれた。
まだ以前のような元気はないが、食欲は回復傾向のようだ。
とりあえずホッとした。

今シーズン初のウグイスの鳴き声を聞いた。
梅に鶯ならぬ、花桃に鶯だった。
事務所裏で朝から一生懸命鳴いていたが、
まだまだ「さえずり」とまでは行かないヘタクソな鳴き方だった。

昨日で今の現場の作業は終了。
片づけをして、残材を引き上げて帰って来た。
追加工事は、引き渡し後にお客さんの少ない日を狙って行う。
月曜日に完了書類と請求書を提出すれば、
令和3年度の仕事も概ね終了だ。

次の仕事は平地で四角い建物だからホッとしている。
しかし、材料の値段がバカ高い。
納期未定の材料や器具も多い。
手を付ける前にもう一度見積もりの取りなおしだ。
今年は、コロナに加えてウクライナ、それに原油高。
材料や器具の部品を世界中から仕入れている日本では、
こんな有事の際にパニックに陥る。
それも、末端に行けば行くほど苦しめられる。
物価が上がれば手間賃が下がる。負のスパイラルに突入する。

働き手の賃金が安いため、国外に脱出する職種も多いという。
アニメ好きの妻のはなしに、
日本のアニメーターが「安い日本」に見切りをつけ、
中国に出会稼ぎに出ているらしい。
日本国内にいながら中国案件の仕事を受注している。
わざわざ仕事のために中国に身を置く必要はない。
日本のアニメは世界的に評価も高いが、
それを制作しているアニメーターの賃金は常軌を逸した低賃金だ。
それに重労働でもある。
中国人アニメーターのUターンも近年多くみられるそうだ。
日本で経験を積んで、良いとこ取りで自国に帰る。

どの分野でも同じようなことは起こると予想される。
てか、現に始まっている。

美味しい思いをしている一握りの人種の考え方が変わらなければ、
手先は器用だが貧しい日本人は、今後も増えていくだろう。

つづく。



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