SSブログ

中高年ひきこもり

コロナ禍で放置された「中高年ひきこもり」が増殖している。
コロナ禍の自粛によって「ひきこもり」は正当化された。
そのため、もともと家から出なかった彼らが社会的に目立たなくなって、
問題が放置されるようになった。
しかし、自粛してリモートワークをしている人たちと、
収入がまったくなく何もしないでひきこもっている人たちとは同じ在宅でも状況が違う。
リモートワークは一部に定着したが、
これからはリモートワークしていた人々も社会に戻る時期となる。
そうなれば、もともと社会から断絶されて自粛していた「ひきこもり」の人々は、
完全に棄民状態となって大きな社会問題になるのだろう。
実際、若年層よりも中高年のひきこもりの方が多いそうだ。
そして、この中高年のひきこもりを、老いた親がいつまでも面倒を見ている。
しかし、親に寄生するにしても親にも寿命がある。

彼らのほとんどは20代からひきこもって、
それが長期化していよいよ50代に到達してしまったというのが現状だ。
彼らの20代は、バブル崩壊以後の「超氷河期」と呼ばれる時代にぴったりと合致する。
幸か不幸か、彼らの親は日本の高度成長期の恩恵に与った世代だった。
年功序列で、終身雇用で、貯金や資産もそれなりにあった。
挫折した子どもの面倒を見るだけの余裕が親にあった。

自助グループの例会にも引きこもりの人の家族の人が来ている。
当人は40代独身、ちゃんと就職して働いたことは無いようだ。
部屋に籠ってたまに酒も飲むらしいが、アル中ではないみたいだ。
たぶん、暇を持て余して酒も飲む程度だろう。
アルコール依存症の自助グループは場違いな気がする。
親は足しげく例会に足を運んでいるが、
当人は一度顔を見せたことがあるだけだ。
過去に精神病院にも入院させたことがあるが、効果は無かったようだ。

眠れないから精神科で出される眠剤が手放せないらしい。
その人は、自立してアパート暮らしがしたいが、
働きたくないし、施設やグループホームはイヤだと言っているらしい。
仕送りをしてもらっての独り暮らしは自立ではない。

「ひきこもり」に働いてもらうというのは想像以上に難しい。
そうであれば現実的には「生活保護で社会が面倒を見る」というのが現実的な線となる。
しかし、生活保護は、働く人の払っている税金が原資である。

少子高齢化問題と、ひきこもり問題と、労働問題と、社会保障費の増大の、
ありとあらゆる問題が密接に絡み合って日本を襲いかかっているのが分かる。
日本社会は予断を許さない状況になっている。


つづく。


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ アルコール依存症へ
にほんブログ村



アルコール依存症ランキング












nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康