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ストロング系販売中止

アサヒビールは、アルコール度数8%以上、
いわゆるストロング系缶チューハイの新商品を今後発売しないそうだ。

ストロング系チューハイの販売金額は、コロナ禍の影響からか、
2020年をピークに下降線となっている。
コロナの感染拡大期、通勤時間のない在宅勤務の増加とともに、
短時間で酔う飲酒が求められなくなったのではないか。
それに、飲酒後の時間を大切にしたいという人や、コロナ禍における健康志向の高まりで、
ストロング系を避ける場合もあったのではないか。

アサヒビールは2020年にはアルコール度数8%以上の商品を79種類販売していたが、
23年にはそれを2種類に減らした。
サッポロビールもストロング系は1種類だけ、
キリンビールも、9%以上の缶チューハイを10商品にとどめ、商品数を減らしている。
しかし、ストロング系のさきがけでもあるサントリーは9%の新商品をまだまだ発売している。
それに、今後発売しないと言っているアサヒビールも、製造はするが、
セブンイレブンでは”ASAHI”の文字を消して売り続ける。
アサヒのストロング系で現在市場に出回っているのは、
セブンイレブンとのコラボしている商品だけで、
販売経路はセブンイレブン一社に限られているため、ほとんど飲まれていない実態がある。
サントリーのストロングゼロに敗北しただけ。
アサヒビールはストロング系で売りになる商品を確立できなかったから、
健康志向に絡めて撤退しただけとも聞こえる。
健康志向と言えば聞こえは良いが、結局は¥だ。

その点、オリオンビールは2020年にストロング系チューハイを完全販売終了としている。
沖縄ではアルコール依存症者が増加し、ストロング系が癖になってしまったという話を聞き、
黙っていられなくなり、社長は販売終了を決断したと言う。

以前にも書いたが、ストロング系は合法薬物である。
アルコール依存症への近道とか、最短ルートとも呼ばれている。
ジュースと同じくらい安価で、しかも全国どこでも手軽に購入でき、
安く酔えてしかも糖質ゼロということを売りにしている。
「糖類ゼロ」とは何ともキャッチーなフレーズだが、決してカロリーゼロではない。

ストロング系のようなアルコール度数が高い飲料を多量に摂取すると、
肝臓の負担、血圧の上昇、睡眠障害、脳機能の低下、心理的な依存など、
深刻な健康被害をもたらすことが分かっている。

予備軍の人たちには、ストロング系をきっかけに、
アルコール依存症への第一歩を踏み出さないでもらいたい。


つづく。


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