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ロシアとウォッカ

ウクライナへの侵攻を続けるロシアで、ウォッカの売り上げが記録的な水準に達している。
ロシアメディアは、飲酒量の増加は軍事作戦が終了するまで続くだろうと予測している。
消費量の増加に伴って、アルコール依存症の患者数もロシア国内で増えている。

ウォッカに限らず、アルコールは戦争において4つの主要な役割を果たしてきた。
第一は医学的なもので、負傷者の麻酔と治療、感染症の予防(消毒)などに使われてきた。
アルコールには強力な治癒力があると信じられていた。
第二は興奮効果で、適度なアルコールが戦闘のストレスを和らげ、
勇気を与えてくれて、戦闘を楽にしてくれた。
第三はリラックス効果で、眠りを誘い、感情を麻痺させてくれた。
そして最後はエネルギー源であり、とくに純粋なウォッカを兵士たちに提供した。

「ロシア人はウォッカばかり飲んでおり、アルコール中毒がとても多い」
というステレオタイプが存在する。
ロシアはクリミア問題やチェチェン共和国との紛争などのさまざまな政治的問題を抱えており、
1993年以降人口が減少し続けている国だ。
このようにロシアは多数の問題を抱えているが、その中でも最たるものが「アルコール依存症」

ロシアのアルコール問題は長年にわたって深刻だった。
この問題を打破するため、2010年にロシア政府が「反アルコール政策」を実施。
この反アルコール政策では、23時以降のアルコールの販売が禁じられただけでなく、
ウォッカの最低価格は2倍に引き上げられ、アルコールに関する広告が禁じられた。
2010年以降ロシアのアルコール問題は改善傾向にあったのだが、
ここにきて再びアルコール依存症者が急増している。

もともとロシア皇帝軍の特徴は、ウォッカについて自由で寛容なことであった。
浴びるほどウオッカを飲むことが軍隊での習慣であり、
そしてその習慣が規範にまで高まり、国民性の重要な一部分となった。

アルコール依存症には精神症状と身体依存がある。
習慣的な飲酒によってアルコールの効果が弱まり、酒量が増加することで耐性が形成される。
「飲まないと1日が終わった気がしない」
「リラックスできない」
「情緒が不安定になる」
などの精神症状が現れるようになる。

独裁者が国を崩壊へと導いていて何も抵抗出来ないんだから酒も飲みたくなるだろう。
いつ徴兵されて死に地へ送られるかも知れない、毎日生きた心地がしないであろう。
素面ではいられないのもわかる気がする。
酒に逃げると言うより、酒で脳を麻痺させ、爆発しそうな自分を抑えているのだろう。


つづく。


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