長女の助っ人

最近、わがままな高齢のお客さんが多い。
途中まで自分でやろうとしたけど、にっちもさっちも行かなくなり、
めんどくさい部分だけを、専門の人にやらせようとしたりする。
逆に、下手に手出しをしてもらわないほうが、
上手く納められるし、素人の目に見えない不具合箇所も発見できるし、
それに、安価になったりするということにも気付いてもらいたい。

昨日は職人さんが日曜日で休みだったので、
帰省中の長女に手伝ってもらい、現場の墨出しに行って来た。
初めての経験に娘も興味津々で、
まずは墨つぼの中身が墨汁だということにビックリ、
矩手を出すのに使う三四五（さしご）の法則にビックリ
俺「3²　+　4²　＝　5²　（直角三角形）って習わなかった？」
娘「ん～、忘れた～」
まあ、ウチにはトランシットもレーザーも無いんだけどね。

レベルを取り出して三脚に据えると、
「何それ？　カメラ？？」

彼女にとっては、何もかもが新鮮な体験だったみたいだ。

夕方、娘が「畑に収穫に行ってくる」と言ったので、
「クロのウンチに気を付けろよ」と送り出した。
帰って来た娘が、大量のカブと小松菜を見せに来た。
娘「すごいでしょう」
俺「大丈夫？そんなに採って、おかあちゃんに怒られない？」
娘「平気平気、私がこれから夕食を作るから」
昨夜はベジタリアンな夕食になった。

俺が椎間板ヘルニアで畑に行けなくなって、
今年の畑担当は長女に任せたので、
彼女には好き勝手にやってもらっている。
この夏は、彼女の発案した【自動散水システム】にも、
たいへんお世話になった。

クロもだいぶ俺に慣れてきた。
サビ母さんが留守中も、足元に近寄って来て、
昼休みには、俺の隣で日向ぼっこしている。
頭から背中を撫でても逃げなくなった。
明日は抱き上げてみようと思っている。

クロの里子計画も、いよいよ最終章に入って来た。

つづく。



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