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夏祭り復活

神社の夏祭りの会議があった。
コロナ禍でお祭りを3年休んでいたが復活させるという。

元々は地域のお祭りであったが、昨今の若者の実家離れや少子高齢化により、
数年前の地域の会議の場で、神輿を担ぐ人数が足りない、高齢世帯からの出役はムリ、
などの理由から、お祭り自体をやめるか?、簡素化して負担を減らしたらどうか?
という話になった。
周りの地区でも同じような理由でお祭りを廃止しているところも多い。

そこで立ち上がったのが有志のお祭り実行委員会、
中枢を担っているのは70オーバーの団塊組、
団塊ジュニアの世代は氷河期世代、実家を離れ都市部で暮らしている人が多い。
三世代で暮らしている世帯も少ないから子供も少ない。
ウチは成人した子供が3人いるが、実家に戻ってくる者はいない。
10年後を見据えると、この形でお祭を維持できないと踏んだ俺は、
地域の祭りではないのならと、実行委員会には閣外協力のみとすることにした。

会議は次第に沿って理想論をちりばめながら滞りなく進んだ。
あれっ?こんなにスムーズに会議が進行していいの?
あっそうか! ココは実行委員会の会議だったんだ、
反対派や規模縮小化を望む人の居ないイエスマンばかりの集まりだった。
昔からの理想的なお祭りのカタチをごり押ししようとしている。

夏祭りの実行委員会が発足したのはコロナ前のはなし、
コロナ禍で3年休んだ夏祭りは、以前のように復活できるのか?
これまでも人口減少や高齢化に伴い、お祭が失われる地域も多くあったが、
祭に参加する人もそうではない人もコロナを機に、
なおさらお祭が失われていく危機を感じているだろう。
地域単位での祭りは中止になったものの、厳かに神事のみを執り行う形となったことで、
祭りの本質を知る機会となったり、工夫してなんとか祭りを開催しようと試みる中で、
「本来的な地域のための祭り」を考える良い機会になればと思う。

若いころの俺は、お祭りの日が近づくと血が騒いだ。
お祭りの2日間が過ぎると、2kg体重が減った。
翌日は二日酔いと筋肉痛で仕事を休んだ。
先頭を切って神輿を担ぎ酒を飲み、お祭りを満喫していた。
いわゆる「お祭り男」だった。

アルコール依存症になってからというもの、俺は昼間のお祭りの準備と片付けには出役するが、
お祭り本番の時間には、断酒会の例会に足を運んで酒の誘惑から逃れている。
五感で感じるお祭りの雰囲気に、昔の俺が目覚めてしまうかもしれないからだ。

まあ、あの頃のお祭りは戻って来ないと思うんだけどな。


つづく。


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