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和式便所、ひざ

ウチの91歳になるばあちゃんがやってくれた。
俺たち夫婦が、次女の結婚相手のご両親と顔合わせをしていた時間、
「私たちだって美味しいものを食べましょ♪」と、
帰省している他の孫たちを連れて、そば屋に行ったのだそうだ。
そこで事件は起こった。
食後にトイレに立ったばあちゃんがいつになっても帰って来ないので、
息子がトイレに様子を見に行くと、トイレのドアを叩きながら叫んでいるばあちゃんが。
ドアを開けて息子がトイレの中を見ると、うずくまっている婆ちゃんの姿があった。
そのそば屋のトイレは和式で、なおかつ手すりもない。
膝が悪いのに自分の膝を過信して用を足してしまったのだそう。
そしたら立てなくなり叫んでいたのだ。
ウチのトイレは親父が脳梗塞で倒れてから、いたるところに手摺が回してある。
高齢化社会の日本ではこんなこともあるので、バリアフリーは必須だと思った。

その夜からばあちゃんは、自室のある2階から下りて来ない。
幸い2階にはトイレとミニキッチンがあるが、食事はそのたびに運んでいる。
「恥ずかしがらないで居間に布団を敷いて寝てろよ、俺たちはテレビも見ないし」
と言っても、プライドの高いばあちゃんは首を縦に振らない。
無理してひとりで階段で下りて来て、転ばれても困る。
実際、過去に何度も転び、骨折の経験もある。
「何か用事があったら事務所に居るから電話しろよ」と言っているが、
ばあちゃんの携帯は基本不携帯だ。
こちらから電話しても、2回に1回は電話に出ない。
孫たちは週明けには元の生活に戻り、妻もパートで家を空けている。
早く婆ちゃんの膝が回復してくれるのを切に願う。

月曜のスポーツの日は一日中雨で寒かった。
最高気温が17℃は、猛暑に慣れた体には堪えた。
2週間前まで猛暑日だったのに、急に冷えると調子が狂う。
この寒さに初冬を感じた人も少なくないだろう。
去年もそうだったが、この時期の長雨が終わると、
乾いた冬が、秋を通り越して突然やって来る。
記録的な猛暑の影響で、色や形の整った一等米の収穫量が大きく減っている。
二等米との差は味ではなく見た目、
産地では二等米をブランド化するといった試みもあるそうだ。
それで良いと思う。
俺は梨が好物だが、綺麗に箱詰めされた高価なものより、
ビニール袋にたくさん入ったキズモノや形の悪い安価なものばかりを買う。
酒で言えば、日本酒の味がわからない人が純米大吟醸を好んで飲んでいる横で、
酒の味を知っている人が自分好みの安い酒を飲んでいるようなもの。

何を選ぶかは本人次第だ。


つづく。


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