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辛抱、忍耐、我慢、努力

日本人は辛抱、忍耐、我慢、努力というワードをよく使う。

今年もコロナウィルスという思いもよらぬ敵に、我慢を強いられた。
我慢とは、耐え忍ぶこと。辛抱すること。一般的に「こらえる」意味では、
「我慢」も「辛抱」も「忍耐」も、同じように使われる。

「辛抱」とは、自分の将来のために辛さや苦しさを我慢すること。
要するに、「なぜ我慢するのか?」という理由がある。
「自分の将来のため」という我慢する理由があるのが「辛抱」だ。

「忍耐」とは、自分にふりかかった辛さや苦しさを我慢することと、
怒りや悲しみなどの感情をこらえるという意味の二つ。
辛さや苦しさを「ただ我慢する」、これが「忍耐」だ。
単に我慢する力のことを指しており、我慢した先に何かあるのか?ということを言っていない。
沸々と湧き出る「怒り」「悲しみ」「憎しみ」といった感情をジッとこらえるという意味である。

「我慢」とは、自分の我を引っ込めることができなくて我意を張り続け、
そのわがままに耐え忍ぶことになった状態が「我慢」だ。
我慢とは、我を張りすぎるあまり、その我に耐え忍ぶこと。
我慢とは、辛抱・忍耐の双方の意味を併せ持つ。

「努力」とは、ある目的に向かって力を尽くして励むことで、根性論でも多く語られる。

物欲なら辛抱すれば後で何かしら役立つが。
精神面で嫌な事を我慢しても限度があるだろうし我慢し過ぎはよくないとも思う。
このへんのバランスも重要だ。

ここで、アルコール依存症についての辛抱、忍耐、我慢、努力、根性はどうだろうか。
依存症は、簡単に元の沼にハマってしまう危険性があるため、
ただ我慢するだけの忍耐力では断酒を続けることはできない。
飲酒欲求を耐え忍んだ先に、「健康」、「関係修復」、「社会復帰」など、
将来的にも明るい未来のために我慢するという「辛抱」が必要となる。
そのためには目的に向かって力を尽くして励む「努力」や、
精神論を語る上では、死語にも近いが「根性」も必要だ。

依存症回復までには、多くの挫折も経験するだろうが、
医者や自助Gに責任を擦り付けてはいけない。
病院やクリニックでの診断や助言、自助Gでの体験談は参考にはなるが、
自分には当てはまらない場合も多い。
答えは一つではないので、自分に合った回復方法が必要となる。
回復には、自分のためなのはもちろんのこと、迷惑をかけた家族や周囲の人のためにも、
苦しいけれど、辛抱や努力を忘れてはいけない。
他人に責任を押し付けて、また「酒」に逃げるようなことのないように。


つづく。


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