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自助グループのはなし

事務所裏の花桃が満開を迎えた。
朝方に花桃の木を眺めていると、ウグイスやメジロなどの小鳥たちが、
入れ代わり立ち代わり花の蜜を吸いにやって来ている。

(自助グループのはなし)
依存症の問題を抱えた人の中には、自助グループの例会に通い回復を目指す人がいる。
その人たちは、例会やミーティングに継続的に通い続けている。
これらの人々は自助グループに通うことが長期化する人々が比較的多く存在する。

「依存症者の自助グループ通いはどうして長期化するのか?」
自己を語り、語り直し、そして、自己の物語を生きるなかで、
それらの変化を自分の人生のひとこまとして、
不断に位置づけ直すという説明を可能にするという物語特有の視点がある。

「自分自身が納得し、生きづらさが無くならなければ回復とは見なさない」
このことは、物語として人を捕らえるときに重要な視点となってくる。
なぜなら、他者から見られたときにどうなっていればよいかというよりは、
自分自身が納得するような自己に対しての物語を語れてはじめて回復する
ということを示唆しているのではないか。
そうだとすると、その物語は自助グループにおける回復の場合、
メンバー同士がコミュニケーションを交わす中で生まれてくるものである。
結局のところ、グループ内で感情表出的な反応をひきおこし、
頻繁に生産され消費される物語がそのグループで共有される物語だ、
という至極大雑把な知見を提出しているだけではないか?と考えることがある。

それには長い年月が必要なのかもしれないが、
ある程度のところで見切りをつけても良いと俺は考えている。
断酒会に通い続けて6年目になるが、思いっきりサボり気味だ。
近年は仕事や趣味も充実し、元の生活に戻りつつあり、
例会には、メンバーの固定化、高齢化、マンネリ化で、あまり魅力を感じない。

そんな俺とは真逆で妻は断酒会家族会の役員にもなり、
例会やセミナーにも足繁く通い大活躍だ。
妻は、「聞かれていなくても良いから、喋ってガスを抜きたい」と言う。
人それぞれ考え方はいろいろあって良いと思う。

自助グループについては、どこにもメリットばかりが書いてある。
自助グループのメリットを表面に出したがために、
欠席や退会する理由は、「挫折」とひとくくりにしてしまいがちだ。
しかし実際に退会した人は断酒に挫折したからではなく、
自助グループの雰囲気や人間関係、将来性などから足が遠のいていくのが現実だ。

自助グループの輪を心のオアシスと位置付けるのも良いが、
「長居は禁物」、これが俺の意見だ。
いつまでも長老が居座っていると、古いしきたりのまま昔ながらの断酒会になってしまう。
そうなってしまうと新規入会希望者が入りづらい。
断酒会にも定年制を敷いて、卒業者はシニア会を発足したらどうか。
そして、会の役員やメンバーの回転や循環を良くし、
今の時代のアルコール依存症の回復に適合した組織運営が必要だと思う。

そんなことを言うと今までの経験上、「アイツはやる気がある」と思われ、
役員にさせられちゃうから、会合の場では口に出さないようにしている。

つづく。


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