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後ろめたさ

-7℃、久しぶりの感覚だ。
去年の冬は暖かかったので、この感覚を忘れかけていた。

「俺、どんな気持ちで飲んでいたんだろう?」
風呂に入りながら、ふと思い返してみた。

鬱症状が頻発して起こり、連即飲酒となってしまったころ、
不安な気持ちを打ち消す(逃げる)ために飲んでいたのは間違いないが、
何を思いながら酒を利用して自分の気持ちを落ち着かせてたのか。

現実逃避のために、楽しかったことを思いながら飲んでいたのだと思う。
勉強や仕事で思い通りの結果が出て、充実していたころ、
先輩や仲間と飲んで騒いで酒を飲むのが楽しかったころ、
仲間や彼女と遊んで楽しかったころ、
そして酒のつまみには、当時聴いていた洋楽や邦楽、
当時ハマった映画やドラマ、バラエティー番組を録画したもの、
空想で楽しかったころに戻って、辛い現実から目を背けたかった。

今から考えると、連続飲酒となったころは無趣味だった。
新しいことをしようとも、新たに気に入った音楽を発掘しようとも思わなかった。
そんな気力も起きなかった。
只々楽しかった過去ばかりを思い出していたのだと思う。
昨日書いた「認知行動療法」とは真逆の思考で動いていた。
過去の自分を見直し、未来に向かっての建設的な発想などはひとつも無かった。

それに、楽しかったこと思い出しながら飲んでいたのに、
不思議なことに、妻や子供たち、家族との楽しかったことは思い出さなかった。
家族に隠れて独りで酒を飲んでいることに対し、
「申し訳ない」といった罪の意識からか、後ろめたさか、
「家族にバレてはいけない」といった隠ぺい工作からなのか、
家族との楽しかったことを「思い出してはいけない」と考えていたのかもしれない。
酩酊しながらも、「家族には決してバレることはない」と、
勝手に思い込んでいたのだろう。

実際、血反吐を吐き下血をするまでは、
「酒で死ねるなら本望だ!」とか、「そんな自分もカッコいい」
といった誤った考えが俺の頭の中にはまだあったのだろう。
断酒を始め、冷静に物事を考えられるようになった今から思うと、
「なんて馬鹿なことをしていたんだ」と、後悔と反省しか無い。

酒は、量や飲み方を間違えると、人の心も体もダメにする。
自分だけではなく、周りの人にも迷惑をかけることになる。
それに気づいた人は手遅れになる前に、節酒なり断酒を始めるべきである。


つづく。


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