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くも膜下出血と記憶障害

俺は49歳でアルコール依存症と重度の肝硬変と診断された数年前、
42歳の時にくも膜下出血で開頭クリッピング手術を受けている。

その前日は酒宴に参会しており、「日付が変わったから帰ろう」という時間まで飲んでいた。
翌日朝10時ごろ、工事現場で配達中に材料を肩に担いだまま目の前が真っ暗になり倒れた。

子供のころからしばしば貧血で整列中に倒れていたので、
また貧血か飲み過ぎによる脱水症状だと思っていた。
少し車の中で休んでいたが、激しい頭痛と大量の汗、それに吐き気が止まらなかった。
その場に居続けては現場の人に迷惑だと思い、残りの材料の荷下ろしを終えその場を去ることにした。
やっとの思いでコンビニまでトラックを運転していったがそこで力尽きた。
家の人に電話を入れ、「運転できそうにないから2人で来てくれ」と、迎えに来てもらうよう頼んだ。

体調はどんどん悪くなり、結局途中にある消防署の本署に電話を入れ、
消防団員だったので、消防署の直通電話を知っていた。
車で消防署まで行き、そこから救急扱いで病院に搬送してもらい、
そのまま緊急手術、そして約3週間の入院となった。
そのとき俺は一度命を拾われ、後遺症も無く生きることが出来ている。

くも膜下出血では30パーセントの人は治療により後遺症なく社会復帰するが、
約50パーセントは初回の出血で死亡するか、病院にきても治療対象とならず、
残り20パーセントでは後遺障害を残す。

毎年10万人あたり20人がかかると言われるくも膜下出血。
命を落とすことや麻痺が残ることがあるが、よくみられる後遺症に記憶障害がある。
高次脳機能障害とは、記憶や思考、計算や判断などを行う知的な脳機能に障害を生じる。
短期記憶と長期記憶のうち、
くも膜下出血の後遺症としてみられる記憶障害は、どちらかというと短期記憶が影響を受ける。
通常、出血する前の記憶は影響を受けないが、
新しい情報や事実を思い出すことに問題が発生することがある。
例えば待ち合わせの場所や時間を忘れる、
また、ある程度の計画を必要とする課題の実施が困難となることがある。
計画して順番にこなしていく必要があるタスクが、特に実施できなくなる傾向がある。
このような症状は、くも膜下出血を発症した直後は目立ちにくいもので、
記憶障害の症状に波があることもあり、発見が遅れてしまうことがある。

情報を反復復唱し、メモ帳やスケジュール帳を活用し、論理的に情報の想起を試みること、
俺が毎日ルーティンを決め、スケジュールに合わせたの生活を送る努力をしているのは、
アルコール依存症回復とともに、
くも膜下出血による後遺症である記憶障害の早期発見のためでもある。


つづく。


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