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「底辺」と呼ばれぬよう

昨日の昼間、長男から突然LINEが入った。
「言い忘れてたけど、今夜19時ごろ駅まで迎えに来てくれない?」
就職面接の日を忘れていたようだ。
まあ今回の面接は受験で言うすべり止めなので、彼も軽視していたのだろう。
でも、古いタイプの人間の俺は、「こんな時は直電だよな」なんて思ったが、
「了解!」と返した。
今朝もこれからスーツに身を固めた彼を駅まで送ってくる。


建設業の倒産増に歯止めがかからない。
倒産の要因としては、引き続き「物価高」が挙げられる。
それに、建築業界って素人でも始めやすいから景気の良いころにたくさん起業しているんだよね。
木造で言えば、建設会社や工務店じゃなくても、ディティールに詳しくなくても元請けになれる。
工法自体もプラモデル化しているので異業種参入が可能な分野だ。
建築の技術や知識が無くても中間マージンを吸い出せば良いだけだから簡単だ。

職人の高齢化に加え、若手や新卒人材の応募が少ない
下請は叩かれるから給与に不満、まず給料が安い。
人手不足なのではない、安い給料で働いてくれる人が居ないだけだ。
人手不足とは経営者側の人の言葉であって、
働き手から言わせれば建設業を選ばなかっただけ。
これを変えないと人は集まらない。

若い人は、給料安くて3Kな職場より高給でホワイトカラーを選びたいよね。
それに、猫も杓子もFランでもいいから4大卒といった風潮が、
ブルーカラーを選択肢から外させている。
せっかく大学卒業したんだから現場作業よりスーツを着て快適なオフィスで働きたいよね。

俺たちのころは大卒も高卒も最初の数年間は下積みを経験した、それが普通だった。
仕事内容や礼儀など、上司からだけでなく職人さんから学ぶもことも多かった。
まあ年功序列と言うか、体育会系のタテ社会に身体が慣れていたということもある。

建設業の内情を知っているから、職人さんたちも自分の子供を後継者としない。
技術継承もできないまま数十年が過ぎて、高齢の職人の方も体力が限界でリタイア続出だ。
それに、インボイスが始まる10月以降は現場に来てくれないかもしれない。

夏場暑いし冬は寒い。
建設業の所得を増やすと全体的に工事費は高くなるのでムリ。
休みを増やせば工期が伸びるのでムリ。
丁寧に仕事するほど、自分の首が締まる。
次世代を雇って育てる余力がない。

これから長男が就職して、世間が見えるようになって、
俺たちの仕事を「底辺」と呼ばれぬよう頑張ろう。


つづく。


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