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再飲酒のプロセス

昨日は日曜日だったのでゆっくり断酒について再考してみた。
断酒7年目の俺、現在飲酒欲求は一切起きていない。
実際、飲みたい気持ちを我慢しているんじゃない、「酒なんてどーでも良い」とすら思っている。

俺は、アルコール依存症と診断される以前から、根っからの酒好きで、
「酒が趣味」、「酒が飲めないなて人生無駄にしている」なんて周囲に言い放っていた。
しかし酒は万能薬ではない。味や香り、酔いによる高揚感を楽しんでいるまでは良い。
酔って嫌なことを忘れるため、ストレス解消のため、寝つけないから眠るため、となってくると、
それは本来の酒の使用目的とは異なってくる。

アルコール依存症で精神病院に5か月間入院し、それと同時に重度の肝硬変が発見された。
そして3年前の肝細胞癌の切除手術も追い打ちとなり、飲酒欲求なんて起こす余力も無くなった。
人間、底つきを経験し、これ以上ないといったダメージを受けると、
生半可な気持ちで酒に手を出すなんて気にはならないものである。
過去の自分が今の俺を見て、「人生無駄にしている」と思うだろうか?

5年経とうが10年経とうが、アルコール依存症者は、
ふとしたことをきっかけに再飲酒してしまうと聞く。
再飲酒については、もちろんしない方が良いに決まっている。
再飲酒をすることで、健康や信用など、失うものが大きい。
しかし、過度に再飲酒を恐れたり、再飲酒したらすべて終わりだ、と考えないことも大事で、
再飲酒を病気の症状の一つとしてとらえ、正しく対応することが求められる。

再飲酒のプロセス ↓
引き金:ストレス、ネガティブな感情、不快な身体状況 いわゆる「H・A・L・T」
 ↓
再 発:引き込もる、医療機関から遠ざかる、飲酒が解決してくれるという感情、嘘をつく
 ↓
再飲酒:飲み始めたらすぐのもと通りに飲酒生活
 ↓
崩 壊:危険飲酒、精神状況の悪化、責任を果たせない、信用を失う

プロセスとして、再飲酒の前に、再発がある。
再発で気づくことができれば、再飲酒(常習化)を防ぐことができる。
また、再飲酒してしまったとしても、次の日からまた断酒が始められれば良い。
このとき、自分の再飲酒に至る行動を振り返って、再発のサインに気づくことが重要。
そして、再発の引き金となったものが何であったのか、
自分のパターンを知ることが再飲酒防止の第一歩となる。
再飲酒したことを誰かに話せる、ということも大事なことだ。
主治医、自助グループ、家族など、誰かに正直に話すことが、
再飲酒から崩壊へ進むことを阻止するために必要。
隠れ飲みを続けて、飲んでしまったことを隠して嘘をつき続けたら、今までの努力が全部パーだ。

そんな時こそ、家族や医療機関、自自助グループやネットで知り合った人たちが、
手を差し伸べてくれるに違いない。
自分1人では、一度火の着いた再飲酒欲求に打ち勝つことはできない。


つづく。


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