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世話焼き依存

昨日の日記に書けなかったので、その続き。
セミナーで、講師であるクリニックの精神科医のはなし、
依存症の家族には、過剰な世話焼きタイプと放任タイプとがあると言う。
アルコールに限らず依存症には、本人とその家族が共依存の関係に陥ることがある。
依存症者を支える家族の人の中には、
「人の役に立ちたい」、「人に喜んでもらいたい」といった感情がとても強い人もいる。
人のために何かをするのは好ましいが、世話を焼きすぎて共依存の状態になってしまうと、
相手の自立を妨げる場合もあり、注意が必要である。

共依存のパターン「世話焼き依存」
「世話焼き依存」とは、「役割依存」と並ぶ共依存のひとつのパターンで、
誰かに世話を焼いている時、または人の問題の尻拭いしている時にとっても安心できる人。
安心できると言っても、それを本人が自覚していないことも多い。
本人にそのつもりはなくても、自分の存在価値を見出すために、強迫的に人の世話をする。
また、わかっちゃいるしやめたいけど、どうしても尻拭いがやめられない。
そんな状態も含む。

世話焼き依存の特徴
相手の世話を焼くことで、相手から力を奪い、お互いに依存的な関係になる。
世話を焼く対象がいなくなったら、また別の人を探して世話焼きを続ける。

断酒会家族会の中にも世話の焼きすぎだと思しき人もいる。
ウチのばあちゃんもその口で、俺の親父は常に女房に監視され支配されていた。
昼間はおとなしいイエスマン、夜は家を空けがちな親父だったが、
俺も子供ながらに、外に自分の居場所を求める親父の気持ちもわかった。
親父が自分の思い通りにならないと、その矛先が俺や姉に向きそうになったので、
俺と姉は常にばあちゃんから逃げ回っていた。

アダルトチルドレンタイプにはイネイブラーがいる。
イネイブラーは「救済者」「世話焼き」という言葉の意味で、
少し前の「日本人妻の鏡」と言われるような女性のタイプと言われる。
なぜ、妻の鏡の女性が物事をこじらせてしまうのだろう?
妻の献身的だが過剰なお世話は、アルコール依存症の夫を支える行動をしているが、
夫はいつまでたってもお酒をやめないどころか悪化することもある。

この世話焼き行動のことをイネイブリングともいい、共依存の仕組みを生んでしまう関わりなのだ。
イネイブラーの女性は、ダメ男に尽くしながらも自分で気づかないうちに泥沼にはまってしまう。
イネイブラー自体がこの関係性に存在意義が満たされているのが根本的に解決しない理由だ。
献身的に尽くしている行動が、ダメ男をダメなままにする関わりであり、
相手の自立を阻む行動ともいえる。

その反面、酒豪の実父を持つ妻は、俺の飲酒を「男の飲酒は仕方ない」と、
半ばあきらめに近い状態で見て見ぬふりをして放置と言うか、加担していたと言うか、
飲み屋までの送迎や来客への接待などもしてもらっていた。
世話焼きタイプも放任タイプも、酒害者が依存症になるまで酒を飲み続けなければ、
どちらも生まれないタイプであることだけは間違いない。


つづく。


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