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再飲酒、スリップ

今年最初の断酒会の夜例会に行ってきた。
その雰囲気としては、断酒会らしく正月の話題は少なかった、
正月と言えば毎年、「今年の正月も酒を飲まなかった、スリップしなかった」
「酒のある場所にはいかなかった」などなど、断酒に関する話題が殆どだ。

そんな中、昨年から再飲酒が始まってしまい、すっかり元に戻ってしまった人も居る。
最初のうちはコソコソと隠れ酒をしていたようだが、当然のようにそれもバレて、
今では家族の前でも大っぴらに飲んでしまっているそう。
家族側としてもさんざん旦那さんの問題飲酒には悩まされ続けて来たので、
旦那さんの再飲酒の兆候も、その発見も簡単だったそうだ。

昨年再飲酒を見つかってしまったころ、ちょうど運転免許の更新時期だったため、
「お父さんもいい歳だし、飲酒運転で事故して他人に迷惑を掛けてはいけない」と、
家族会議で免許返納をさせられてしまったことも、
再飲酒に拍車をかけてしまった要因の一つかもしれない。

家族から再飲酒のことをうるさく言われ、既に定年退職しているその人は、
「俺なんかどうなっても良い」、「酒でしか悪い気分を解消できない」と、
自暴自棄になっていると言うか、スネてわざと家族の前で酒を、
それも最も危険なストロング系を飲んでいるのだとか。
これではまた元通りになってしまうからと、家族も専門病院への再入院を勧めたが、
プライドの高さからそれだけは断固拒否しているのだそう。
家族もあきれ果てて現在では放置状態になっていると言う。

俺が断酒会に入会した7年前には、その人は既に例会では常連組で出席率も高く、
過去の過ちを悔い、家族に感謝し、今後は酒の無い人生を歩むと言っていた。
断酒歴の少ない俺から見てもとても模範的断酒者だった人でさえも、
酒は再飲酒をするとすぐに元の飲酒生活に戻ってしまう危険な薬物であるということを再認識した。
再飲酒のきっかけなんて、いつでもどこでも誰にでも潜んでいる。
そんな衝動を抑えるために俺は毎日日記を書き続けていると言っても良い。
いわゆる一生続くリハビリだ。

再飲酒のメカニズム
スリップは依存症の再発ではない。
スリップを放置しそのまま酒を飲み続けることによって依存症は再発する。
再飲酒すると、短期間のうちに精神依存や身体依存が形成され、禁断症状が再燃する。
そうなると、禁断症状を抑えるために飲酒するようになり、飲酒量が増えてしまう。
頭では“お酒はやめなければならない”と分かっていても、体がアルコールを欲してしまう。

一人で断酒をするのはなかなか困難で辛いものだ。
その人もアルコール依存症という精神疾患並びにその回復方法は熟知しているはずである。
同じアルコール依存症者として、その人にも以前のよう例会に参加することを切に願う。
皆で協力して一日一日断酒を目指すことが、再断酒のコツだと思う。


つづく。


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