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梅花の宴

一昨日の夜から降り出した雨も昨日の明け方には止んだ。
遠くに見える山の頂は白かった。
珍しく天気予報が当たった。
日中の気温は上がり、スギ花粉飛散には絶好の日となった。
高台から眺める風景は、まるでぐつぐつと煮える鍋の中から湧く湯気を見ているようだった。
車は花粉でカッピカピ、ウォッシャー液の減りも早い。

移動中に「そろそろ梅まつりだな」と、遠回りして梅園の近くを走った。
梅まつりは3月中旬まで開催しているそうだが、
平日だし雨の翌日ということもあって、人数は少なかった。

梅の花見はかつて何度か経験があるが、あれは寒さとの戦いでもある。
桜の花見と違って、ブルーシートを敷いて同じ場所に留まっていられない。
昼頃に行って、梅の木の下で弁当を食べるくらいが丁度良いだろう。
最近は無いが、昔の梅まつりには熱燗を出している出店もあった。

若いころは、梅を見るというより日時を合わせて少しだけ梅を見た後、
居酒屋に行って杯を酌み交わしたいだけだった。
梅花の宴(ばいかのうたげ)は、奈良時代に編まれた万葉集に収録され、
現在の元号「令和」の選定元としても知られるが、
寒空に熱燗なので二日酔いも酷く、そんなかっこ良いものではなかった。

桜の花も今月末から見ごろになる。
昔は桜の木が多い公園などでは、たくさんのブルーシートが並び、
ライトアップされた桜のもとで夜な夜な宴会が繰り広げられていた。
以前居た会社の土曜日昼からの花見では、新入社員は場所取りに行ったものだ。
そしてその流れで夜遅くまで居酒屋で飲んでいた。

ただし、そういった光景も最近では既に過去のものとなった。
各所でブルーシートの使用も禁止や、飲食が禁止となっているところも少なくない。
コロナ対策のために禁止となったわけではなく、景観向上と桜の保護が目的で、
コロナが完全に収束したとしても、シートの使用が解禁されることはないだろう。

梅が3月中旬まで、東京の桜の開花予想が3月21日、
梅と桜の時期に差が無くなって来たような気がするのは俺だけか?
ちなみに、妻の実家がある北海道では、梅よりも桜が先に開花、もしくは同時に開花する。
冬の寒さに一定期間さらされ目覚めることを「休眠打破」と呼ぶ。
桜も梅も、この休眠打破のあとの春先の暖かさによって、芽が成長し開花するのだそう。
以前、ゴールデンウィークを使って妻の実家に行った時、
梅と桜が同時満開だったことにビックリしたものだ。

日本は広い。


つづく。


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