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酒は悪くない

私は酒の美味しさを知っています。
酒の香りを知っています。
酔った時の高揚感を知っています。
その場の楽しさを知っています。
酒の良いところは熟知しています。
酒は、自分を出すのが苦手な私にとって喜怒哀楽を表現するには絶好のアイテムでした。
特に、目標を達成した時の祝い酒は格別なものでした。
しかし、断酒を始めて1年という中間目標を達成した時には祝い酒は有りませんでした。
その代わりに妻がケーキを買ってきてくれました。
肝硬変で食事制限のある私にとってはそれで充分でした。
酒を止めてから、私の身体は糖分を欲するようになっていました。
甘いものが大嫌いだったのに、不思議なものです。
断酒経験のある方ならお分かりかと思います。

酒が大好物だったころの私は、嬉しい時には楽しく飲んで騒ぎ、
辛い時や苦しい時も、酒を飲んで怒りを麻痺させて自分を落ち着かせていました。
自分の感情を酒によってうまく抑制させることが出来ました。
それがいつごろからか自分をコントロールできなくなっていました。

多忙と暇を繰り返し、不安と焦りから昼夜を問わず飲み始め、連続飲酒になっていました。
義務のように飲み続けました。
酒を味わうこととは程遠く、液体を口から流し込むだけの単純作業でした。
しかしまだ、「オレはアル中ではない、ちょっと飲み過ぎなだけだ、
手の震えも飲めば止まるし、ガムを噛みマスクをしていればバレないはずだ」
そう自分に言い聞かせていました。
周りの人は勿論みんな知っていました。私にいつ言い出そうか迷っていたそうです。
知らないのは本人の私だけでした。
そして私は「死」の一歩手前まで落ちて行ったわけです。

あんなに楽しくおいしい酒だったのに、
酒に助けられたこともたくさんあったのに、
もうこれから先、飲酒が出来ない身体になってしまいました。
今は後悔しかありません。

酒のCMを見ると、酒を敵視してしまう自分が居ます。
決して酒が悪い訳ではありません。
飲み方さえ間違わなければ、たぶん今でも私は飲み続けていたことでしょう。

みなさんは、私のように間違った飲み方をしないでください。
後々、辛い思いをするだけですから。

つづく。








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断酒で再生

入院前、毎晩ずっと酒を飲んでいましたし休肝日とは無縁でした。
また、飲む量が明らかに増えていました。
仕事が終わって夕食時になると、食べながら飲んで、食事が終わってもまだ飲んで。
「今日も飲んじゃったナ~」とコタツで爆睡。毎日コレの繰り返しで、
飲酒が習慣として生活に組み込まれてしまっていました。
そんな「飲み過ぎ」の私に、数年前の健康診断のとき内科の医師から忠告が下されました。
肝臓の数値が悪化しているとのことで、飲酒量を減らすように、とのことでした。
「うっ、やっぱり!?」とか思ったわけですが、でも急に減らせって言われても、
体調とか大して変化ないし、二日酔いとかするわけじゃないし、
酒はストレス解消になるし、だいたいモトから酒が強いほうだから大丈夫だし、などなど、
医師の指摘に反発する考えばかりが数限りなく出てきました。
数年後に生死の境をさまようことなど知らずに。
  
その後、朝から晩まで、時には深夜に至るまで酒を飲み続ける連続飲酒になって行きました。
食べるものを食べず、ただ酒を胃に流し込むだけの単純作業は続きました。
しまいには吐血をし、血便が出て、妻の方を借りないと歩けないほどになっていました。
そしてアルコール依存症と診断され即入院、肝硬変の治療も行いました。
断酒を始めて思ったことは、まず「時間が増えたこと」です。
飲んで酔って何となく過ごしたりしていた時間が余るので、当然と言えば当然です。
ネットでアルコール依存症や肝硬変について勉強したり、「趣味の時間」がたっぷり拡充され、
試したかったことにも手を付けられ、モヤモヤしていた事柄も調べまくりで次々と解明。
「時間があればやりたかったこと」が多々できました。
当然ですが、二日酔いなどからくる「飲酒翌日の倦怠感」もなくなりました。
考えてみると、断酒した後は寝る前の時間を有効に活用できるようになり、
翌朝の起床後も出力全開で使えるようになりました。
断酒だけで使える空き時間が出現するって、なんか不思議です。
あと、「憂鬱な気分が後日まで持ち越されない」というのも実感しています。
以前は、イヤなことがあると数日間はその気分がまとわり付いていた感じでしたが、
断酒後はそれがありません。
酔っている時間がなくなった分、前に向きに考えて答えを出しているのかもしれません。
そんな気分の変化もあってか、考え方が積極的になったのかもしれません。
これもまた時間ができて、物事についてゆっくり考えられる時間が増えたからかもしれません。
あと、知識としては知っていたものの驚いたのは「血圧の低下」です。
私は以前高血圧気味でしたが、断酒を始めてからは上が110、下が55近辺です。
「飲酒ってこんなに血圧に影響していたいんだ」と自分の体のことながら、
その現象を興味深く見ました。
断酒がもたらす「いいこと」は多々あるように思います。
「酒を飲まないでいるとどうなるのか?」を考えると、
もしかしたら「これまで欲しかったもの」が手に入るのかもしれません。
「飲みたい、酔いたい、飲んで楽になりたい」「酒で死ぬんだったら本望だ」
と言っていたころが懐かしいです。
  
飲酒によって失った信頼関係、人間関係を素直に認め、社会性の回復に努めるようになりました。
断酒会の中でも、断酒を軸とした人間の成長に勤めるようになってきました。
バランスの取れた生活をするようになってきました。
自分自身を受け入れ、理解し、自分らしくあることを大切に思えるようになってきました。
  
これからも家族に対し、夫として、親としての自分を振り返って、
自分の役割を果たしていこうと思います。
これからも一生断酒でがんばります。

つづく。








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身体の痛み

例年ですと、本日は入学式、始業式ですね。
校庭の桜も寂しそうです。

退院して半年が過ぎたころの話です。
なかなか身体が元に戻らない、膝が痛い、腰が痛い、腕が90度以上に上がらない
疲れ安い、眠りが浅い、数えだしたらきりが有りませんでした。
疲れ安いのは肝硬変の影響だと思います。
年のせいだと言うにはまだ気が早い気がします。運動不足も原因の1つでしょう。
  
病気で2度も死にかけて、生きているだけで丸儲けなのはわかっています。
でもここまで来るのに家族に迷惑をかけたり、仕事に穴を空けたり、
皆さんに恩返しをするのはこれからなのに、身体が万全ではありません。
周りの人には「もうぜんぜん大丈夫」とか「酒を飲まない以外は前と一緒だよ」とか
強がりばかり言っているけど1番わかっているのは私本人です。
  
ある新年会の席では正座しないと腰が痛い、あぐらをかかないとトイレに立つのに膝が痛い。
当然ながら酒は飲めない、脂っこいつまみや塩辛いつまみは食べられない。
9カ月のブランクでなかなか会話に溶け込めない。
チユーハイの焼酎抜きとハイボールのウイスキー抜きを何杯もジョッキでのんでやりました。
時間が過ぎるごとに酔っ払っていく仲間を見ながら、
[俺も病気になる前はこうだったんだなぁ」と端からさめた目で見ていました。

ソフトドリンクで私の胃はチャポンチャポンになりながらも、
一応、存在だけは知らしめることが出来ましたが、とても長い2時間でした。
痛くて長い時間同じ体制を取っていられないことは隠し続けました。
以前にも書きましたが、酒宴の席でも不思議と飲酒欲求は湧いてきませんでした。

他の忘年会、新年会、旅行はすべてキャンセルできたのは幸いです。
旅行に行かないのは決定していますが、年に何度か出席しなければいけない酒宴は有ります。
これからもこの辛い2時間を我慢しなければならないと思うと仮病でも使いたくなります。
でもそれを休むと、陰で良いことは言われない。
それがわかっているからイヤイヤながらも出席しています。
  
因果な病気にかかってしまったものです。
それも全部自分のせい、自分が酒に対してだらしなかったから招いた結果です。
気付くのが遅かったと反省しています。
精神的に追い込まれていなければ、
酒に対してもっと我慢できていれば、
ほかの事に打ち込めるものを見つけられていたらば、
もっと普通の生活が送れていたのにと思うと、悔いばかりが残ります。
でも今更そんなことを言っても仕方がない。
私はアルコール依存症と肝硬変にかかってしまったんです。
大事なのはこれからをどう生きていくかです。
私には私なりの生き方がきっとあるはずです。きっと見つかるはずです。
未来を見据えて進むしか有りません。
これからも精進いていきます。

つづく。








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猫と寿命比べ

先日、私の誕生日に家族が祝ってくれました。
バースデーケーキのかわりに脂質の少ない和菓子を買ってくれました。
アルコールを断ってから甘いものが増え始めているのを見てのことです。
PCのモニタばかり見て最近老眼が進んでいる私に老眼鏡をプレゼントしてくれました。
そしてファミレスでの食事。
カロリーと塩分の少ないものを選んで食べました。
以前なら主食無しで枝豆とビールとハイボールでしたが、
その時は、大盛サラダとドリンクバーとあんみつでした。
周りでビールを飲んでいる人が居ましたが、まったく気になりませんでした。

うちでは2匹の猫を飼っています。2匹とも保護ネコです。
1匹目は元気な黒トラ。2匹目は病弱な真っ白なヤツ。
2匹目の病弱なヤツはウチの事務所で飼っています。
ゲージからは出しますが、事務所の外には出したことが有りません。
そいつは脳に障害を持ち、その上猫エイズのキャリアです。
ですから他の猫に近づけられません。
食も細くなかなか体重が増えません。
でも私にはなついてくれていて、
ひとしきり遊ぶと私の膝に乗っかってきて毛づくろいをしたり眠ったりします。
あの小ささ、細さからすると、先は長くないだろうと思ってしまいます。
でも正しいケアをすれば猫も20年以上生きると言われています。
そういう私もアルコール依存症のほかに肝硬変で、酒を飲むと死ぬと言われています。
ですから今後一切酒は飲みません。外食は控え、制限食も我慢します。
人間と猫では比べようも有りませんが、
病弱な猫と共に闘病生活を乗り切ろうと思っています。
私は肝臓病なので効酒剤は飲めませんので 通院と自助会出席の2本柱に
制限食、内服薬、運動で長生きしたいです。
肝硬変は文献によると、きちんと管理できている人では、30年生きている方もいるそうです。
  
病気で二度も死にかけて、生きてるだけで丸儲けなのはわかっています。
でもここまで来るのに家族に迷惑をかけたり、仕事に穴を空けたり、
皆さんに恩返しをするのはこれからなのに、身体が万全ではありません。
周りの人には「もうぜんぜん大丈夫」とか「酒を飲まない以外は前と一緒だよ」とか
強がりばかり言っているけど1番わかっているのは私本人です。
もうだましだましこの身体と付き合っていくしか有りません。
  
美味しくない制限食も我慢します。
美味しくない薬もすすんで飲みます。
清涼感を味わいたくなったら、コーヒーと0kcalの炭酸水を飲みます。
酒を飲んだときの高揚感は忘れました。
飲むと死んでしまうのですから。

つづく。







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AL依存症の診断基準

コロナ蔓延してますね。
今後、ブログ内容も多少変更することになるかもしれません。

ある書籍からの抜粋です。
アルコール依存症の診断基準によると、下に挙げる6項目中3項目以上当てはまると
アルコール依存症だそうです。皆さんも試してみて下さい。

1. お酒を飲めない状況でも強い飲酒欲求を感じたことがある。

2. 自分の意思に反して、お酒を飲み始め、予定より長い時間飲み続けたことがある。
  あるいは予定よりたくさん飲んでしまったことがある。

3. お酒の飲む量を減らしたり、やめたりするとき、手が震える、汗をかく、眠れない、
  不安になるなどの症状がでたことがある。

4. 飲酒を続けることで、お酒に強くなった、あるいは、
  高揚感を得るのに必要なお酒の量が増えた。

5. 飲酒のために仕事、付き合い、趣味、スポーツなどの大切なことをあきらめたり、
  大幅に減らしたりした。

6. お酒の飲みすぎによる身体や心の病気がありながら、また、
  それがお酒の飲みすぎのせいだと知りながら、それでもお酒を飲み続けた。

入院前の私は、この内の5項目に当てはまりました。
しかし、断酒を継続している今は当てはまる項目が1つもありません。
日頃から「飲むと死んじゃうよ」と言われ続けていると、酒に対する執着が無くなりました。

最近、飲み食いするテレビ番組が増えていますね。
美味しそうだなとは思いますが、それを食べる気にはなりません。
なぜなら、肝硬変で塩分制限、カロリー制限が課せられているからです。
番組内で美味しそうに食べながら美味しそうにアルコールを飲んでいますが、
酒はもちろん禁止です。
麺類は塩分が高いからダメ、肉はカロリーが高いからダメ、
先日妻とファミレスに行ったのですが、
メニュー表に塩分のグラム数とカロリー数が載っていました。
そこで私たちが食べられそうなものはと探していると、
白玉クリームあんみつとロールケーキくらいしか食べられるものが有りませんでした。
もちろんその2種類をオーダーし、ドリンクバーで砂糖を抜いたコーヒーとコカコーラゼロを、
何往復もして持ってきて1時間を過ごしました。
やっぱり私には外食とコンビニ弁当はNGなんですね。

病気になった私が全て悪いのですが、退院直後から低カロリーの食事を取っていると、
間食がないと空腹になりすぎます。
そこでついついまんじゅうやあんぱんを食べてしまいます。
これをやめたら私の身体がどのように変化するのか、
間食を徐々に減らしていこうかと思っています
退院後から禁煙していた喫煙が戻ってしまい、1日5本と決めて節煙することにしました。
これも徐々に減らして行き、消費税増税と共に再度禁煙にチャレンジしているところです。
以前スリップしたときのように無駄にお金を持っていると何を買ってしまうかわかりません
なので、私の財布の中には千円札1枚と小銭しか入っておりません
店に入る時は常に妻と一緒で欲しいものを買ってもらいます。
子供みたいですね(笑)


つづく。








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酒の無い休日

最近度々思います。
一緒に入院していた時の仲間は、今頃どうしているのだろうと。
通院日でも、自助グループの例会やミーティングでも顔を見ません。
高齢化、仕事が忙しい、家事が忙しい、めんどくさい、
もしくはもう飲んでしまっているなど、いろいろ想像してしまいます。

その仲間の一人が入退院を繰り返し先日亡くなったと聞きました。
私と同年代で、同じく彼も肝臓を壊していました。
食事の時間には、私と彼だけが肝臓病メニューでそれも一緒でした。
彼は退院後も酒を止められませんでした。
酒を止められなかっただけで、人間なんて簡単に死んでしまうものなのですね。

入院していた頃は、30歳代~50歳代の比較的に若い人たちも多くいました。
退院後、病院の診察に行ったときに数名再会しましたが、
自助会に出席している人、出席していない人が、まちまちです。
再入院している人もいると仲の良い看護師に聞きました。
入院中は通院と効酒剤と自助会出席の三本柱で退院後も頑張ると言っていたのにね。
帰り際、その看護師に「いつでも待ってるからね~♪」と言われました。
私に「酒を飲め」とでも言っているのでしょうか?(笑)

先日、本当に何も無い1日を過ごしました。
朝寝坊をして朝9時に遅い朝食を食べ、
肝硬変には食後の休養が必要だからと、1時間の仮眠を取り、
その後は昼食まで、アルコール依存症と肝硬変についてネットで調べ物をしました。
午後2時に遅めの昼食を食べ、また休養と言う名の1時間の仮眠、
その後1時間ウォーキング。夜8時に夕食を食べ、風呂に入って就寝。
日曜日なので、電話も無く本当に何も無い1日でした。

そんな日があったら、以前の私ならば絶対酒を飲んでいただろうと思います。
起床後、朝から酒を飲みだして食事も取らずに、睡魔に襲われたら寝て、
起きたら酒を飲んで、その繰り返し。
隣では聴いてもいないのに音楽だけがパソコンの中で鳴っている。
そして月曜日の朝、二日酔いにもかかわらず何も無かったように仕事に出ていました。
周りの人たちは、さぞ酒臭かったでしょう。

でも今は違います。
進んで家事の手伝いをして妻と一緒に買い物に行って一緒にウォーキングして、
子供の送り迎えをして、家の中での会話の時間も大切にしています。
妻や子供には「まるで別人みたいだね」って言われます。
休日と言えば、朝から晩まで酒浸りで、あろうことか子供の送迎も飲酒運転でした。

子供たちも、最近では相談事があると妻よりも先に私に話してくれるようになりました。
「なんで俺に聞くの?」と言うと、
「かあさんは何でも否定的だから相談にならない」だそうです。
酒を止めて、少しはまともになれてきたような気がする昨今です。


つづく。








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酒宴でも我慢

退院して肉体的に辛かったのが体中の痛みと体力減退、筋肉の衰えでした。
50肩で腕が上がらず、同じ体制を取っていると節々が痛み、
体力自慢だった肉体は疲れやすく、長時間立っていることさえ辛い。
灯油の入ったポリタンクを持ち上げられないほど減退していました。
車の乗り降りも「ヨイショッ!」と声が出るようになりました。
外仕事やウォーキングの後は、疲れてすぐに仮眠を取ってしまいました。
帰宅後に食事を取って処方された薬を飲むと、すぐに寝てしまいました。
1日に数回仮眠を取るので、夜眠れない時も有りました。
そんな日は眠剤を飲んで無理矢理睡眠をとるようにしていました。
健康で持続力のあった身体が懐かしかったです。

アルコール依存症になる前から、「そんなに飲んでない」とか
「いつでもやめられるよ」とか、
「俺の肝臓は強いんだ」とか「俺は大丈夫」とか
「病気になったら辞めればいいんだ」とか
言っていた過去の否定的な発言を悔やみました。

今後も寄合いや新年会、忘年会、総会、旅行など誘惑は少なからずあると思います。
どうしても出席しなければならないものを除き、欠席していく方向で考えています。
今は自宅で言わば無菌状態でいられて、酒を飲まない自信がありますが、
外に出て周りが酒を飲んでいるのを見ると、心が揺らぐこともあるでしょう。
周りが揚げ物や塩分の多いものを食べていると、
つい箸が出てしまいそうになってしまうこともあるでしょう。
でも私は病人です。一生病人です。決して治ることの無い病気の病人です。
それを忘れること無く、もし酒の席に出ても飲食には注意をして乗り切ります。

周りの人も私がアルコール依存症で肝硬変だと言うことを知っている人が多いです。
ですから、無理に飲食させられることは無いと思いますが、
酒が入ってくると、過去の私を知っている人は、
「一杯くらいいいだろ?」と言ってくる人もいると思います。
ですが私は飲みません。
酒は勿論のこと、オードブルには揚げ物が多くて肝硬変の私には食べられません。
おしんこも塩分が多くて食べられません。
醤油をつけずに食べる刺身は美味しく有りません。
時間つぶしに酒を注いで回ると 注ぎ返されるので回りません。
お酌に来られてもウーロン茶を注いでもらいます。
そして私の胃はウーロン茶で満腹になります。
ウーロン茶と甘いお茶菓子を食べて2時間が終了します。
酒宴の2時間が過ぎ、手締めが終わっても好きな人はまだ帰りません。
そういう時は妻に迎えに来てもらって車で帰ります。
私は酒を飲んでいたころから、つまみにはあまり手を出さないほうでしたが、
なぜあんなに脂っこいもの、塩辛いものが酒には合うとされているのでしょう。
酒自体高カロリーですが、あれでは他の臓器にも血圧にも良くはありません。
宴席自体を欠席したいのですが、役員をやっている以上そういうわけにはいきません。

今後も、いろんな局面でそんなことにぶち当たることもあるでしょう。
これからもこの病気が悪化しないよう「生涯断酒」で頑張ります。
それは断酒会の言葉にもあるように、
家族はもとより迷惑をかけた人たちへの償いだと考えるからです。


つづく。








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断酒と節酒

先日、通院がてら、入院中の人たちの院内ミーティングに顔を出してきました。
家族が、「これは入院させなければいけない」と思って入院させてもらっている人ばかりなのに
入院患者のみなさんはまだ禁酒の身で、断酒したことの無い人ばかりなので、
過去の飲酒していたころの経験談はすらすらと出てくるのですが、
いざ断酒の話になると、したことも無いのに「断酒は出来る」とか、「節酒は出来る」とか、
理想的な教科書どおりの発言ばかりしているように感じました
入院のおかげでせっかく3ヶ月の禁酒をさせてもらっているんだから、
退院後も再飲酒と再入院を繰り返さないように断酒を頑張ってもらいたいところです。
家族が見方をしてくれる人はまだ良いのですが、
再入院させたら家族がほったらかしと言う人を入院時に数名見てきております。
私は人知れず隠れ酒をしていた自滅型アルコール依存症なので,
酒乱の人のことは良くわかりませんが,
再飲酒再入院のひとには酒乱の人が多いように思えます。
入院したてのころは「おれは静かな酒だ」とか「楽しい酒だ」と言っていた人が退院間近になると
飲んで騒いで警察に世話になったことがあるとか、物を投げる癖があるとか言い出します。
そんな人が節酒できるはずがありません。
断酒の三原則(通院、抗酒剤、自助グループ)やブログやTwitter、You Tubeを駆使して、
生涯断酒を心がけてもらいたいと願い病院を後にしました。
ちなみに私は肝臓に障害があるので抗酒剤は試したことがありません。

アルコール依存症なのにそれに気づいていない若しくは気づかされていない人
この病気のことを詳しく知らない人、またはをれを認めたくない人、
この病気が精神病だということに引け目を感じている人
アル中アル中と言われるのが恥ずかしい人も多いはずです。
私はアルコール依存症は病気でありそれを認識できているだけ幸せなのかもしれません。
断酒の三原則も守らず、回復に向けて努力していない人は今頃どうしているでしょう?
節酒と言って、度を越した飲酒により再入院している人も少なくは無いと思います
私は意志が弱いので、退院後に節酒と言って飲み始めたら、
そのままズルズルと元のように戻っていたと思います。
再入院なんてことになったら即離婚でしょう。
  
節酒(減酒)による治療法をハームリダクションと呼ぶそうです。
最近流行っているみたいですね。

【私は節酒(減酒)によるアルコール依存症治療は認めません!】
個人的な見解ですのでお気になさらずに。

ハームリダクションはアルコール依存症初期の人や、
健康のために酒を止めると言っている人には効果があると思いますが、
私のような「底つき」を経験した人には逆効果だと思います。

私は一生断酒するつもりです。
  

つづく。








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飲酒を疑われて、

仕事への不安から鬱になり、連続飲酒から血ヘドを吐いて下血をし、精神病院に入院し、
アルコール依存症とアルコール性肝硬変を併発した七(なな)です。

断酒を始めて間もない頃の話です。
妻に朝一から質問されました。「正直に言って、お酒飲んだでしょ?」と。
私には身に覚えが無く、「なんでそんなこと聞くの?」と言うと、
「お酒を飲んでたころと同じ臭いがする」と言うのです。
子供からもそれらしきことを聞いたそうです。
  
それは前日風呂に入っていなかったのと、
リセッシュという除菌芳香スプレーを吹きかけたからだと推測します。
しつこく聞かれたので頭に来て「これなら買いたくても変えないだろう」と、
財布の中身をこたつの上に全財産1,200円を置きました。
当時は、財布にお金を入れておくと居酒屋に行ってしまう恐れもあったので自己防衛の一種です。
そのことを聞かれた前日は、ほぼ1日妻と行動を共にしていたのに、
(まだ疑われるなんて)と、とても心外でした。
断酒をされた経験をお持ちのみなさんも、私のように疑われたことが多少はあると思います。
本当にスリップしたのではしょうがありませんが。
私も退院後1度だけ缶チューハイを飲んだことが有ります。
その時は車の座席の後ろに隠しておいた空き缶を見つかってしまいました。
パンとタバコを買って、つい条件反射で缶チューハイを買ってしまいました。
でも酒を口にしたのはそれが最初で最後です。
心を改めた私は、その時とは違って、
苦労して食事に気を使い、健康に気を使い、断酒会例会にも出席して断酒しているのに、
酒を一生飲まないと心に決めているのに。
これ以上何に注意をすればよいのでしょう。
今後もこの様なことがあると思います。
アルコール依存症は、回復すれども完治することは有りません。
常に疑われています 皆さんも注意しましょう。

先日、再度肝硬変について調べなおしてみました。
入院する前から 黄疸、むくみ、腹水、出血が止まらない、鼻血、吐血などの自覚症状はありました。
なので入院するだいぶ前から肝硬変だったんだと思います。
ビビリなのでついつい「肝硬変余命」「肝硬変生存率」で検索してしまいます。
文献による5年生存率とか肝臓がんに移行する確率などを再度見なおして
改めて大変な病気にかかってしまったんだなと感じました。
現在は悪いながらも数値的には好転しているので少しほっとしています(チャイルドピューA)
3度の食事にも気をつけ、デスクワークの多い日には1時間のウォーキングをしています。

酒が好きなだけではこの病気にはなりません。
みなさんもこの病気に至るまでたくさんの原因があったんだろうと思います
周りに迷惑をかけながらも、我々は日々回復に向けて努力しなければなりません。
日々の生活を大切に、生涯断酒を目標にがんばりましょう。


つづく。








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アル中とコロナ

これだけ世間が騒いでいるにもかかわらず、
私は、あえて新型コロナウィルスについての発言を控えてきました。
それは、この先外出自粛が続くと、アル中の人の家飲みを助長しかねなかったからです。

仕事のために会社に行く手間が省け、酔っぱらっていても書面上ならばバレない、
昼間に仕事をしていても、夜中に仕事をしていても、結果さえ出せればOK
他人の目を気にせず飲み続けることが出来ます。
以前の私がまさにそれでした。

書類と図面をさっさと書き上げて酒を飲む、もしくは飲みながら仕事を進める。
体内に酒が入っている状態だと仕事に対する疲労感や嫌気が麻痺して、
逆に捗ってしまうこともあるんです。(ミスも多くなりますが)
私はそんなことが続いて連続飲酒となりました。

人目を気にせず常に酔っぱらっていられる。
アル中であることを隠し続け、嘘をつきながら飲んでいた私にとって、
「ひとりになれる時間と場所がある」
アル中にとって、これほど恵まれた環境は有りません。

しかし昨今のコロナ問題では、強制的に自粛させられているのですから話が別です。
自分以外の人たちも外出を自粛しています。
とにかく過剰に人の目を気にするアル中たちは、
酒を買いに行き辛くなります。居酒屋に行き辛くなります。
赤ら顔のまま酒を買っているところを知り合いや近所の人に見られたらどうしよう、
家族が家に居るので、飲酒しているところを見られたらどうしよう、
昼間から酒臭いのがバレたらどうしよう、

逃げ場を失ったアル中たちは、人の居ない屋外に飛び出します。
公園や市営グラウンドの駐車場で飲酒したり、
近所のスーパーは危険と判断すると、飲酒運転で遠くのスーパーに酒を買いに行きます。
ズル賢いことは、次々とひらめきます。
いつもそうやってバレないように隠れて飲んでいたのですから。

しかし今回の場合は、感染するとバレてしまう。
肝臓や膵臓に基礎疾患を持っているので、もし感染すると生命の危険もあります。
どうしてもアル中だとバレたくないからコロナ感染を死ぬまで隠すかもしれません。
そうなると大変です。自分だけの問題ではなくなってしまいます。
アル中の身勝手な行動で、知らず知らずに何も罪のない人まで感染させてしまいます。

まだどうしても酒が止められない人に言いたいです。
「他人に迷惑をかけずに飲んでいると思っていませんか?」
「酒で死ねれば本望だと思っていませんか?」
気付いていないのはあなただけです。
周りの人たちはあなたの飲み方に問題があることを知っています。
私のように身体を壊して死にかけるようなことになる前に
早く気づいて、迷惑をかけた人たちへの償いを心がけてください。


つづく。









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